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(2015年7月より不定期掲載)
日本と韓国の裏側で暗躍する秘密情報機関JBI…
そこに所属する、二人のダメ局員ヨタ話。
★コードネーム 《 サイゴウ 》 …仕事にうんざりの中堅。そろそろ、引退か?
☆コードネーム 《 サカモト 》 … まだ、ちょっとだけフレッシュな人だが、最近バテ気味

韓国映画の箱

(星取り評について)
(★★★★ … よくも悪くも価値ある作品)
(★★★ … とりあえずお薦め)
(★★ … 劇場で観てもまあ、いいか)
(★ … DVDレンタル他、TVで十分)
(+1/2★ … ちょっとオマケ)
(-★ … 論外)
(★?…採点不可能)

『青春礼賛』(2013)-★ [韓国映画]

原題
『청춘예찬』
(2013)
-★
(韓国一般公開 2014年1月2日)

英語題名
『Animal』

日本語訳題名
『青春礼賛』

勝手に題名を付けてみました
『嗚呼、青春幻影』

eisyunn2.jpg
(STORY)
同じ大学に通うテピョン(=キム・ナムヒ)、スヨン(=イ・ドンヒ)、チョンシン(=パク・ジュヨン)は特技もコネもお金もない、ごく普通の若者だ。
くだらないエロ話に興じ、日本の悪口を言いながら漫画「スラムダンク」に夢中だったりする。

テピョンは合コンで知り合ったヘギョン(=チュ・ミニョン)と付き合うようになるが、兵役を経て、結局は年下のジュリ(=カン・ユミ)とデキちゃった婚し、家庭をもうけることになる。

大学卒業後、それぞれの道を歩むようになった三人だったが、その冴えない生き方は、いつも危うい脆さを抱えていた。

サラリーマンになったテピョンはアルバイト感覚で薬の横流しに手を染めるようになり、飲み屋を経営するスヨンは外国人相手の売春斡旋業を始めるが、やがて二人は逮捕され、収監されてしまう。

そして、テピョンが出所した時、彼を待っていた本当の幸せとは。
サイゴウ
「男だったら誰でも経験しそうな【情けない青春】を描いたという点は分かるんだけど、みっともない様子をそのままダラダラ描けばいい、ってもんじゃないし、この手の作品はそういうドツボに陥りやすい。それを地で行ってしまった上に、インディーズとはいえ、ハナから貧相過ぎて、退屈至極の映画だったな」

サカモト
「最初から下ネタの連続なのも観客として【いまさら】でしたし。そこら辺は韓国の青春映画らしくもあるとは言えるのですけど、こんな露骨な下ネタは今どき流行りませんよ。そこにも演出の古さを感じました」

サイゴウ
「一応、群像モノではあるんだけど、それでも誰が話の中心なのかイマイチ不明瞭。とりあえずテピョンが主人公なんだろうけど、各人の描き分けがはっきりしないので、誰が誰やら、よく分からなくなってくる」

サカモト
「一部のキャラは突然、姿を消してしまいますし…」

サイゴウ
「各キャラを平行に描こうとしない方がよかったんじゃないかな。そこら辺の整理整頓と描き分けがまだまだ技量不足だし、仮に主人公を一人に絞ってもどうかなぁ?的な疑問を感じた」

サカモト
「大学生からサラリーマンまで各時代背景を経て、全体の物語が語られるのですけど、そこら辺も見せ方がかなり弱いですよね。低予算なので美術などの面では仕方ない点もありますが、映画からは【時代の匂い】が全然漂ってきません」

サイゴウ
「使われている小道具や衣装なんかで分かる人は分かるんだろうけど、それも単なる内輪受けの範囲。韓国人でも分からない人は分からないレベルだと思うよ」

サカモト
「スヨンが外国人専用のポン引きで外貨を稼いだり、テピョンが薬の横流しやったりするところは興味深い【韓国のリアル】だとは思うのですけど、本筋とはあまり関係ないような気もします。それらの【転】の部分が劇中でうまく活かせていません」

サイゴウ
「それって映画の中で登場人物たちの生活ぶりが、きちんと描けていないからだと思うよ。一応、就職難だとか、兵役の問題だとか、サラリーマンとしての苦労だとか、描いているように見えても、実際は単なる記号として並べているだけ、【実感】がそこに伴っていない。監督には、そういう経験が【リアル】としてないんじゃないだろうか?」

サカモト
「その説得力に乏しいドラマを最後までダラダラ、ダラダラやっているだけなので観客として凄く苦痛を感じました」

サイゴウ
「映画には会話劇の面白さを狙ったのかもしれないけど、これも外しているよな。オレたちが外国人だってことも大きいけど、冴えない会話をダラダラ続けても画面に説得力が無いと観ていて疲れるだけ。そこら辺、監督も俳優も映画を引っ張る力がまだまだ」

サカモト
「時代的なディティールを深く描いていれば、まだ救われたと思うのですけどね」

サイゴウ
「それをやるだけの余裕が無かったんだと思うよ。製作側の体力不足で…それでなくても尺稼ぎの無駄さ加減が鼻につく映画だったから、やればやったで更に冗長になりそう」

サカモト
「ジュリ役のカン・ユミが、いい味を醸し出していたので、彼女をもっと全面に出すか、テピョンとの結婚生活に至るまでを物語の中心として描いた方が遥かにいい内容になったような気もしますね。青春回顧のラブストーリーとして…」

サイゴウ
「いやー、それもどうかな。この映画につきまとう貧困さを思うと例えそれをやっても、たかが知れていると思うけどね。無責任な結果論になってしまうけど、監督は時代性や風俗のスケッチをどう描くべきか、もっと勉強しないとだめだよ。そういう意味では悪い見本、反面教師的な作品であったかもな」

サカモト
「好意的に観れば【並のインディーズ】かもしれませんが、やっぱり、今どきこの内容では他のライバルたちに敵わないでしょうね」

サイゴウ
「次は開き直って、いい意味での泥臭さをもっと全面に出せれば、それなりに面白い作品が出来るかもしれないけどな。まあ、今回は良くも悪くも【いまさら、これ??】的な作品ということでオシマイかな?」

サカモト
「もう少し、作品の中に狂気や殺気があれば、また印象は変わったのでしょうけど、そこら辺も作り手側が、ちょっと達観しているというか、映画に対して諦めているみたいなものがあったので、それが何よりも観ていて気になりましたね」

サイゴウ
「もっと元気が欲しいよな。でも韓国人だって、なんやかんやで実際は現実生活に疲れて醒めていたりするから、オレたちが思うよりも皆さん無気力な方向へと変質しつつあるのかもしれないね」

サカモト
「やっぱり、彼らも生きることに疲れているのでしょう、日本人以上に…そういう濁った気配が【ドヨ~ン】と漂う作品でしたね」


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